いやもう、私にもちょっとお手上げの話題です。
音楽を習う生徒のレベルといっても、2通りあると思うのです。
1つは技術的レベル。もう1つは芸術的レベル。
たとえば指はよく回るようだけれど、なんだか曲として様になっていないという
ことがあるじゃないですか。逆に非常に感性豊かに弾くけれど、難しいところに
来るとめちゃくちゃになっちゃうという生徒もいるでしょう。
これは、1つには先生がどれだけ多くの曲を知っているかが大切だと思います。
生徒個人個人にピッタリの教材というのがあるはず。そして通常のレッスン課題
の曲と、発表会用のレパートリーとはまた別だと思う。それの個人にあった
レパートリーを見つけてくれる先生ってのはいい先生の1つの要素でしょうね。
私が子供のころについたピアノの先生は、今から思うといい先生だったなあ。
私は小学校を出る頃には普通のソナタアルバムはそろそろ卒業で、ベートー
ヴェンのソナタなんかを弾いてました。チェルニーは40番ぐらいかな。
その頃までは正直あまりピアノに興味はなかったんです。でも、レコードなんか
で本格的にショパンを知った頃、丁度先生がショパンのプレリュードを教材に
使ってくれた。これは嬉しかったし自分でも驚くほど熱心に練習しましたね。
きっと私とショパンの相性が良かったんでしょう。
そしてその頃発表会で、先生が「とにかくなんでもいいから自分の好きな曲を
選んで弾いてみなさい」といってくれたんです。長年の付き合いで、私が本当に
ピアノを好きになり、自分でレパートリーが選
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