よか日記 Op.61:Chopin Étude Op.25-12 bar 6

2004年08月15日

Chopin Étude Op.25-12 bar 6(19:54)

面白い、面白い。
ふわさんの掲示板でのなかださんの分析。

※私、和声学の言葉とか全然わからない素人なんで、てきとうなことかいてるかもしれません（＾＾；）

まず、この曲の開始部分はCの音がオルゲルプンクトになっています。ですから上にどのような和声が来ようともこのCは鳴っており、これをどう見るかですね。

私は、この曲の最初の８小節は少なくともずーっとIの和音だとみました（＾＾；）
たしかにI-IV-V-Iという進行は感じるのですが、できるだけ表には出してない感じ…。
拙作「Song for Ikajyu」の出だし（４小節目から）にも似ているような。

6小節目はVの上の13の和音のVがIに変化したととるのかな。いずれにせよV系列の和音で、明確な終止感覚はありますね。

あるいは6小節目はVII^○_7(減7の和音)にCとEsが付加されたと見るか。減7の和音も属和音の代理的働きをして主和音へ回帰する働きをします。

うーん、V系列というより、もう終止してしまっているような感じも…。
「主和音へ回帰する働き」というのはVというよりV7の7（つまりファ）→Iの第３音（ミ、これはmajor/minorの区別も明確にあらわす）の進行によるものだと思うけど、この曲は既にここでEsがなってますし。
Asも単にCEsAs→CEsGというメロディの都合上でてきた音かと。
「CとEsを付加した」というよりこっちがメインで、Iといってもいいのかなぁ？オルゲルプンクトもあるし。

いや、Iというのはやっぱり言い過ぎで、IVもあるかな？この場合、AsはAs→GというIV→Iの進行をあらわす要の音となるけど。

どちらにしても、意味的にはV→Iなんだけど、意図的にそれより弱い終止感覚をもつIV→Iや、I→I（？）を感じさせる音をいれて、ショパンは「ここではまだ」和声進行－感情の動きを抑えているのではないかと思います。曲の後半に来る劇的な進行を予感させることも計算にいれて。

「Song for Ikajyu」の出だしについても、私はこういう意図をもって書いていたつもりだったけど、「Song for Ikayu」エッセイで、いかじゅうさんはこの感覚を「彼女がまだかまだかと待っている」と表現してくださったのだと思います（＾＾）。いかさんは、伴奏のシンコペーションの音型を根拠にしているようですけど。

いかさんのエッセイに関してもうひとついうと、（改訂版楽譜の）37、89、103小節の最後の音の和声の意味の違いについて、いかさんは明確に理解していて、とってもうれしかったです。

あとショパンのここについては、コードネームでCm＋G＋Fm＋A♭m(?)が積み重なったラヴェル的な複調のイメージもあって、お洒落ですよね。
とくに、A♭m（？）なんか、トライアードというのかな、テンション（？）をつかって、和音の上のほうで別の３和音をつくる…←自分よくわかってないまま適当にかいてるけど（汗）、
ジャジーですよねぇ。
「Song for Ikayu」の前奏なんか、まさにこれであそんでます（＾＾）

あー、やっぱり私はショパンおたく（笑）

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