2004年10月15日

転調一万円はいりまーす(00:40)

なんとなくダブルシャープコメントが長くなってしまったので、続き。

しかし、なんでこのblog、更新ボタンをおさないと古いままなのかしら。
 
(なかださんのコメント)
ところで、ダブルフラットで書いてほしかったなぁといっつも思う曲があるんです。
それはラフマニノフのピアノ協奏曲2番の第3楽章の第2テーマ。
例の有名なところね。
変ロ長調で始まってフレーズの後半のクライマックスでF B D Fと盛り上がってその後どうしたわけかロ短調に転調したかのような書き方をしてる。
Fis G Fis Fis C D Eと続くように書いているかと思うのだけど(手元に楽譜がないので、4番目のFisはひょっとしてGesで書いてあるかも)、本来はあそこはロ短調じゃなくって変ハ短調ですよね。
だから、Fis G FisじゃなくってGes Ases Gesが正しい。
で、ですね、この曲、この変ロ長調の有名なテーマはそのまま楽章の後半移調されて変ニ長調ではじまるんですよ。するとどういうことかというと、さっき「ロ短調じゃなくって変ハ短調」といった箇所は、「ニ短調じゃなくって重変ホ短調が正しい」ということになるわけ。
さっきFis G Fisだった箇所は、現行の楽譜じゃA B Aとなってるわけだけど、これは正しくはBB Ceses BBが正しい!!
いいですか、「ハ」のダブルフラットですよ。


うーん、これもよく考えると微妙ですね。「ロ短調じゃなくって変ハ短調」というのは、つまり、
(※独音名ではなく、英音名でかきます)

(1)ここのコードを、B♭→F♯7(♭9)→Cm7♭5→F7 と捉えた。
(2)F♯7(♭9)はB-minorの属7。
(3)ベースがF→F♯→G♭→Fというのはおかしい。F♯は単なる記譜上の都合で実際はG♭。
(4)つまり正しくはG♭7(♭9)でC♭-minorの属7。

という解釈だと思うのですが(違ってたらすいません)。

でも、ここでいきなり転調するのも何なのよ、って感じしません?
ラフマニノフが、ここで巧みに5度の音を抜いて(F♯-A♯-E-G)いるのがズルイところだと思うのですが、
抜けている音は、C♯ではなくC、これは裏のコードC7♭5なのですよ、わたし的には。

B♭→C7♭5→Cm7♭5→F7
これなら、いきなり転調ではなく、自然かと。

じゃぁ、(F♯-A♯-E-G)のGは何なのよ、って感じですが(^^;)

これはベースの和音はC7♭5だけど、メロディ的にはC7なわけです。
つまり、G♭(変ロ短調第6音)の伴奏で、メロディはG(変ロ長調第6音)に浮気しているのです(^^;)
えー、そんなのありって感じもしますけど。
(F♯-A♯-E-G)のように見せかけて、不自然さを感じさせないようにしているラフマニノフは凄いと思いマスネぇ。

私の「聖夜の晩餐」編曲でも同様に、(変ヘ調で)ベースがラ♭、ソなのに、メロディはおかまいなくラシレーシシラ、ソーとうたっている箇所があります。ラフマニノフと違ってかなり不自然ですが(汗)
score0018
つまり、わたし的な解釈としては、ラフマニノフのあの箇所は、ラ♭ラーラ♭、したがって(ダブル♯♭好きな私にとって残念ながら)F♯ G F♯じゃなくってG♭ G G♭、A B♭ AじゃなくってB♭♭ B♭ B♭♭となるわけです。

なかださんの解釈も魅力的だけど、それだと「聖夜の晩餐」編曲は重変ト短調の第6音、つまりホのトリプルフラットということになってしまいます。ぎゃふん!!
 

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この記事へのコメント
むむむ、そうかなあ。
>抜けている音は、C♯ではなくC
あたしの耳は確実にC♯を補ってるな。
それにその和音はいいとして、次のCm7♭5は
あきらかにFisじゃなくってGesでしょ。
後のメロディつながりからいっても。
そこでその前をFisだとすると、そこでなぜ
エンハーモニックがでてこなきゃらなんのか。
ともかく、ここはあまりラフマニノフ以前に前例のない和声進行だと思うんですよね。
投稿者:なかだ [218.43.69.95]│投稿日時:2004年10月15日 01:01
要するに、バックにある和声の書き方以前に
ここはメロディとしてフラット系で連続して
書いたほうがすっきりつながるような気が
するんです。
歌ってみればわかる。
で、和声はそれにあわせて書き方を決めればいいってのじゃ、だめ?
投稿者:なかだ [218.43.69.95]│投稿日時:2004年10月15日 01:03
もっとも歌でダブルフラットが出てきたら歌いにくいか。
でも、F B D F Fis G Fis Fis(Ges) C D Es
と音符が書いてあったらやっぱりメロディとして
へんな気がするなあ。
F B D F Ges Asas Ges Ges C D Es のほうが
いいんじゃないかと。
ここの箇所、高校生くらいからずっと気になってるんですけど、
今回はじめて人と話しました。
投稿者:なかだ [218.43.69.95]│投稿日時:2004年10月15日 01:06
>F♯ G F♯じゃなくってG♭ G G♭
あ、これはちょっとメロディとして許しがたいなあ。
調性音楽のメロディじゃありえない進行。
でも、あの箇所を何気なく聞いてると、実に自然で美しいメロディに聴こえる。
臨時記号で変位させたり元に戻ったりが連続しているという解釈はメロディ的に不自然ですよ。
あくまで、自然にあのメロディは「短調」の「ミファミ」、つまり根音から数えて強烈に6度のフラットを意識させて、ラフマニノフ特有のせつなさを演出する音(しかもメロディの最高音)なんじゃないかなあ。
投稿者:なかだ [218.43.69.95]│投稿日時:2004年10月15日 01:13
ところでこの曲の楽譜、手元にないのだけど、
オーケストラパートにも問題の「抜けてるC♯」
は書いてないのでしたっけ?
投稿者:なかだ [218.43.69.95]│投稿日時:2004年10月15日 01:15
> それにその和音はいいとして、次のCm7♭5は
> あきらかにFisじゃなくってGesでしょ。
Gesですね。というか、実際Fisで書いているんですか?(実は楽譜もってない←おいおい)

> で、和声はそれにあわせて書き方を決めればいいってのじゃ、だめ?
いや、別に悪い良いじゃなくて、こりゃもう個人の感覚のような気もしますねぇ(^^;)

> ここの箇所、高校生くらいからずっと気になってるんですけど、
> 今回はじめて人と話しました。
はは、ははは…こんなこと普通に話せる人がまわりにいたら、かえって怖い(苦笑)

> >F♯ G F♯じゃなくってG♭ G G♭
> あ、これはちょっとメロディとして許しがたいなあ。
私も実は許しがたいんですけどね(汗)
でもF♯ G F♯は突然で変だし、G♭ A♭♭ G♭だと、和声が明後日の方向に飛んでしまいそう(?)で怖いんですよね。あくまでもI→II7→V7てなイメージなんで。
投稿者:よかな庵 [211.4.12.98]│投稿日時:2004年10月15日 01:22
>和声が明後日の方向に飛んでしまいそう(?)で怖いんですよね
いいじゃありませんか、飛べば。

>あくまでもI→II7→V7てなイメージなんで。
これには同意。してみると、IとII7の間に挟まったわずか1つの和音が問題なんだな。
これを変ハ短調に転調だなんて言わなくても、
フラット系の書き方で処理するのがダブルフラット大好き
な私の趣味ね。
投稿者:なかだ [218.43.69.95]│投稿日時:2004年10月15日 01:32
> いいじゃありませんか、飛べば。
わはは。

> >あくまでもI→II7→V7てなイメージなんで。
> これには同意。してみると、IとII7の間に挟まったわずか1つの和音が問題なんだな。

くせものですね。
今思ったんですけど、I→IIのV7→II7→V7なのかもしれないと。
つまり(独)FBDF GAsG GCDEs FGFだったはずが、II7を短調にして第6音が半音さがったことによって、(第6音をベースとする)IIのV7が全体的に半音さがったのではないかと。

どちらにしろ、ショパンにもラフマニノフにも共通している、長調の場合でも短調のII7を好む性格によって、結構ややこしいことになりますねぇ。
投稿者:よかな庵 [211.4.12.98]│投稿日時:2004年10月15日 01:51
> 今思ったんですけど、I→IIのV7→II7→V7なのかもしれないと。

この場合、なかださんの解釈通り、FBDF GesAsasGes GesCDEs FGFとなりますね。
投稿者:よかな庵 [211.4.12.98]│投稿日時:2004年10月15日 01:54
ちなみに「店長一万円はいりまーす」ってのは、「ショパン怪しい曲集」の掲示板への、なかださんの書き込み(1999/7/2)のタイトル(^^;)
投稿者:よかな庵 [211.4.12.98]│投稿日時:2004年10月15日 02:09
>この場合、なかださんの解釈通り、FBDF GesAsasGes GesCDEs FGFとなりますね。

ほらみろ!
投稿者:なかだ [218.43.69.95]│投稿日時:2004年10月15日 02:30
> ほらみろ!
ほらみろって…(笑)
まだ起きてたんですか(←ひとのこといえない)
投稿者:よかな庵 [211.4.12.98]│投稿日時:2004年10月15日 02:37
ダブルフラットといえば、幻想ポロネーズの序奏だよね。
あの序奏、開始から数小節で深い深いフラットの海の深海に沈んでいくような感覚がたまりません。
投稿者:なかだ [129.60.144.39]│投稿日時:2004年10月15日 13:02
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